足首・かかとの痛み

かかとの骨にトゲができた

 

症状の内容

1週間前から、左足の踵(かかと)が痛い。痛みで歩けない。
病院にいってレントゲンを撮ったら、踵骨に骨棘(骨のトゲ)が出来ていると言われた。放置して痛みが引くのを待つしかないと言われた。
他の整形外科では足は治らない。装具でもつけるしかないと言われた。

治療内容と経過

痛む場所は内果(内くるぶし)の後下方、照海穴の2cm下、踵骨上。
下腿(ふくらはぎ)がパンパンに張っている。
痛む場所に鍼をすれば一時的には痛みも消えるが、原因は下腿だろう。自動車にも地面からのショックを吸収するスプリングがあるように人間にもその役割をする下腿の筋肉がある。下腿の弾力がないと関節に衝撃が直接伝わり受傷する。
1診:下腿に刺鍼すると表層部よりも深層の後脛骨筋がゴムの様に固くなっている。同時に痛む箇所に叢刺(集中して刺すこと)。治療後は痛みが全くなくなった。
2診(初診+1ヶ月):1週間前からまた痛くなってきた。初診治療前の痛みを10とすると今日は5。前回同様の治療。
3診(2診+3週間)。踵の痛みはない。肩こりが気になるとのことで肩こり治療をして終了。

後脛骨筋は深層にあるため脛骨、腓骨と周りの筋肉群からの圧迫を受けやすい構造になっている。そのためシンスプリントやコンパートメント症候群の原因になってることも多い。今回の症状は後脛骨筋の走行が内果後方から踵付近であることから停止部分に痛みが出たのであろう。結局、骨棘が踵の痛みの原因ではなく、後脛骨筋の固さが痛みの原因だったということが分かる症例。

話は逸れるが、足の痛みや痺れがヘルニアや脊柱管狭窄症が原因だと診断され、手術を受ける人が多いが、治ったというのをあまり聞いたことがない。しかし、鍼治療をすると治る。それは、現在出ている症状が病院の画像所見とは全く関係ないもので、単なる深層筋の固さからくる神経の圧迫が原因だからだ。
今回の骨棘診断をみても、画像所見と足の症状が全く関係なかったのがよくわかる。

 

段差で足首の捻挫

症状の内容

1ヶ月前に段差で左足首の捻挫をした。痛むのは外果の斜め下前と外果(外くるぶし)の斜め後ろ下。
なかなか痛みが取りきれないので来院。

治療内容と経過

捻挫の治療は簡単だ。痛む箇所に叢刺(集中して刺鍼すること)すれば簡単に痛みが消える。
1回の治療で終了。