頭痛・耳鳴り・めまい

心労が重なり頭痛・首・背中の痛み

 

症状の内容

頚から背中が辛く、頭痛があり、呼吸もやりづらくて辛い。
両親の具合が悪くなり、それを介護しながら孫の世話をする生活を半年ぐらい続けていたら、1か月ぐらい前から身体が辛くなり寝込んでいる。
近所の鍼灸院に数年前から通院しているが、治療当日は調子良いが翌日には元に戻る。
不眠の症状があり、7~8年前からリーゼを服用している。断薬したいがなかなか止められない。

治療内容と経過

初診~3診:本来、短期で服用しなければならない薬を長年服用していることから薬害の可能性が考えられた。また、育児と親の介護が重なり、副作用が大きく出たと考えられる。更には通っていた鍼灸院で深層筋の治療をやらなかったために、治療翌日には元に戻るの繰り返しをしているようだ。
頸部~脊際治療を中心に行う。治療後は3日ぐらい好転反応で辛く、4日目以降は楽になる。
4診:3診の4日後から全く症状が無くなり、これを機会にリーゼの服用を止めた。止めたら怠くなったりと不定愁訴のような症状が出るようになった。しかし、以前は午前2時に目が覚めていたのだが、午前4時まで眠れるようになった。左の首筋が少し辛い。
5~10診:疲れると症状が出始めるが、以前ほど辛くはない。
11診~現在:10診までは週1で治療を行っていたが、それ以降は1カ月ほど症状なく過ごせるようになった。以前よりも体力が付き、疲れにくくなった。現在は1~2カ月に1度、調子が悪くなると来院する。

※リーゼなどのベンゾジアゼピン系向精神薬は、短期の服用が推奨されるが、長期で服用し、副作用で様々な痛みを全身に発症している患者は多い。
今回のように患者自身が長期服用に問題意識を持っていると、鍼治療の効果も得られやすいし、断薬もスムーズに行うことができる。

 

頭痛で2年前から登校できない

 

症状の内容

5年ぐらい前から頭痛に悩まされ、2年前から悪化。
頭痛が酷くて週に1度、学校に行けるかどうか。週の半分は寝て過ごしている。
頭痛は後頭部頭蓋骨の際と頭の横。

治療内容と経過

頭痛外来で緊張型頭痛との診断で、整骨院では骨盤の歪みからくるものと言われたとのこと。
触診すると、後頚部、側頭部、背中の筋肉が板の様に張っている。
当院の基本治療である頚部、背部、側頭筋刺鍼を5回行い完治。同時に「木枕」をネットで購入してもらい、日常のケアを自分で行ってもらった。

頭痛は頭頸部の筋肉や顎関節を緩ませれば完治する。頭痛外来で過剰に薬を服用しているケースが多いが、鎮痛薬は筋肉を収縮させるよう働くため、当院ではなるべく服用しないように指導している。また、骨盤の歪みが頭痛に関係するかどうか知らないが、頭頸部の筋肉を緩めれば頭痛は完治するので、そんなに複雑なものでもない。

※病院でうつ病や睡眠薬などのベンゾジアゼピン系の薬を処方され、長年服用している場合は、鍼の効果が表れないことが多い。頭痛の原因がこれらの薬害であり、断薬しなければ完治は難しい。
この患者は鎮痛薬のみの服用だったのと、当院の指導をしっかり守ったため比較的簡単に完治したと思われる。

 

高いところに行った時のような耳のつまり感

 

症状の内容

数か月前から左右の耳が詰まる感じ。高いところに行ったときになる感じと同じ。
以前にも同じような症状になり、耳鼻科で血流が良くなる薬で治っていたのだが、今回は治らないので鍼で何とかならないかと思い来院。

治療内容と経過

初診:首周りと耳の後ろの翳風穴や完骨穴を治療。
2回目(初診+7日):前回治療後、3日後には詰まった感じが全くなくなった。肩こりが少しある感じがするとのことで肩こり治療。

耳閉感や耳鳴り、めまいの治療は首周りを緩め、耳への血流を改善する事で治る。耳鼻科で血流改善の薬で良くなっても、根本原因である頚周りを何とかしなければ再発を繰り返すので薬で誤魔化している人は注意が必要。

 

IT企業に就職してからの眩暈(めまい)

症状の内容

2ヶ月前にパソコンの仕事をするようになってから、眩暈がする。肩こりが酷くなると、眩暈も酷くなる。病院に行って点滴やったり、薬を飲んでいるが効果がない。

治療内容と経過

初診:右後頚部が硬く、肩こりから内耳の流れが悪くなり、眩暈を発症している様子。頚部、翳風穴、完骨穴の治療で様子を見る
2診(初診+7日):前回治療後、2日後には眩暈が無くなった。右側の肩こりはまだ感じる。スマホゲームに相当ハマっているようなので、控えてもらい、本日は肩こり治療で終了。
患者が若いのと比較的早く受診して頂いたことで簡単に完治した症例

 

膵炎診断からの背中・顎・耳鳴り・めまい

症状の内容

1年前から背中の痛み、顎の痛み。
背中の痛みから病院に行った際、膵炎の診断で精密検査をしたが問題なく、背中の痛みは原因不明だが数値に現れない場合もあると説明された。辛くて一時は安定剤を服用していたことがある。しかし、安定剤を服用すると自分がおかしくなってしまいそうだったので止めた。整体やマッサージに行ったが良くならなかった。
顎はいつの間にか力が入るようになってしまい、痛い。力を抜くことが出来ない。
何回か回転性眩暈が起きたことがあり、キーンという耳鳴りも感じるときがある。
仕事は介護職で夜勤が多く、力仕事も多い

初診:起立筋の盛り上がり強く硬い。膵臓や胃の後ろが特にかたい。顎は顎関節症ほどでもなく指3本分ほどは開く。胸椎9-12脊際を中心に脊際の全体刺鍼と、顎の治療に頚部と内側翼突筋で様子を見る。
2診:前回の治療で背中の痛みは全くなくなり、顎は力を抜くことが出来るようになった。全体的に軽めの施術で終了した。鍼を受けて、整体やマッサージが意味がないと感じたとのこと。

鍼治療は若い人ほど変化が出やすく、また、薬を服用していない方が簡単に治る。今回の様に内臓に対しても背中の脊際に鍼をすると、体制内臓反射を利用して働きかけることが出来る。